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浜松市で自然災害に備える住宅設備対策|地震・台風への備え

浜松市で給湯器交換、ポンプ修理、浄化槽工事を手がける株式会社ケイエム設備です。静岡県浜松市を拠点に、市内とその近郊地域で給排水設備の新設、修繕、メンテナンス、トラブル対応を承っております。私たちは平成19年の創業以来、地域密着で活動し、長年の経験と知識をもとに正確・良心的な施工を提供してまいりました。南海トラフ巨大地震や台風被害が懸念される浜松市において、住宅設備の災害対策は重要な課題です。今回は、地震や台風から住宅設備を守るための具体的な対策について、専門業者の立場から詳しく解説いたします。
 

浜松市の災害リスクと住宅設備への影響


浜松市は南海トラフ巨大地震の影響範囲内にあり、静岡県第4次地震被害想定では市内の広範囲で震度6弱から震度6強の揺れが予想されています。また、台風シーズンには強風や大雨による被害も発生しており、住宅設備への適切な対策が求められています。給湯器、ポンプ、浄化槽などの住宅設備は、災害時に生活インフラとして重要な役割を果たすため、平時からの備えが不可欠です。
 

災害種別 浜松市での予想規模 住宅設備への主な影響 対策の優先度
南海トラフ地震 最大震度6強 設備の転倒・破損、配管の損傷
台風・暴風雨 最大瞬間風速40m/s以上 飛来物による破損、停電
津波 沿岸部で最大10m程度 浸水による機能停止 中(沿岸部は高)
液状化 南部地域で発生可能性 地盤沈下による配管損傷

参照:浜松市防災マップ
 

ポイント!

浜松市では静岡県第4次地震被害想定に基づき、震度分布や液状化可能性マップが公開されています。ご自宅の災害リスクを事前に確認し、住宅設備の対策を検討することが重要です。

 

給湯器の災害対策と固定方法

 
給湯器は地震による転倒や台風による飛来物の衝突で故障するリスクがあります。建築基準法の改正により、平成25年から給湯器の耐震固定が義務化されており、適切な設置と固定が重要です。エコキュートや電気温水器の貯湯タンクは特に転倒リスクが高く、専用の耐震脚や固定金具による対策が必要です。
 

給湯器の耐震固定対策

 
給湯器の耐震固定は、機種や設置場所に応じて適切な方法を選択する必要があります。ガス給湯器の場合は、本体の固定に加えて配管の固定も重要です。エコキュートや電気温水器では、貯湯タンクの重量を考慮した強固な固定が求められます。建築設備の構造体力上安全な構造方法を定める件(平成12年建設省告示第1388号)の改正により、より厳格な固定基準が設けられています。
 

給湯器種類 主な固定方法 固定箇所 注意点
ガス給湯器 アンカーボルト固定 ベース部分、本体背面 ガス配管の柔軟継手設置
エコキュート 耐震脚+アンカーボルト 貯湯タンク底部、ヒートポンプユニット 重量に応じた基礎強化
電気温水器 専用耐震脚 本体下部、上部 満水時重量の考慮
石油給湯器 ベース固定+上部固定 ベース、背面上部 油漏れ対策も並行実施

参照:国民生活センター
 

台風対策と飛来物防止

 
台風時の強風や飛来物から給湯器を守るためには、設置場所の選定と防護対策が重要です。屋外に設置される給湯器は、風の通り道を避け、できるだけ建物に近い場所に設置することが推奨されます。また、周辺に飛来物となりうる物がないか定期的に確認し、台風接近時には事前に片付けておくことが大切です。給湯器の上部には防護カバーの設置も効果的です。
 

ポイント!

給湯器の耐震固定は建築基準法で義務化されています。設置時はもちろん、交換時にも最新の基準に適合した固定を行うことが重要です。定期的な点検で固定状況を確認しましょう。

 

ポンプ設備の災害対策

 
ポンプ設備は井戸ポンプ、給水ポンプ、排水ポンプなど多種多様で、それぞれ異なる災害対策が必要です。地震による機械の損傷や停電による機能停止、台風による浸水被害などが主なリスクとして挙げられます。特に浜松市北部の三方原台地では井戸ポンプの利用が多く、災害時の生活用水確保の観点からも重要な設備です。
 

ポンプの固定と耐震対策

 
ポンプ設備の地震対策では、本体の固定に加えて配管の損傷防止が重要です。ポンプ自体はアンカーボルトでしっかりと固定し、配管には可撓継手を使用して地震時の揺れに追従できるようにします。深井戸ポンプの場合は、ケーシング管の損傷を防ぐため、適切な材質と施工方法を選択することが大切です。また、制御盤も専用の固定金具で固定し、感震器の設置を検討することも重要です。
 

ポンプ種類 主な災害リスク 対策内容 浜松市での設置状況
浅井戸ポンプ 機械の転倒、配管損傷 ベース固定、可撓継手設置 中央区、浜名区に多い
深井戸ポンプ ケーシング管損傷、停電 耐震ケーシング、非常電源 北部地域に多い
給水ポンプ 機器損傷、制御盤故障 制御盤固定、感震器設置 マンション・事業所
排水ポンプ 浸水、汚水逆流 高所設置、逆流防止弁 低地部、工業地域

参照:長野工場工事・メンテナンス
 

停電対策と非常用電源

 
台風や地震による停電時もポンプ機能を維持するため、非常用電源設備の設置が有効です。自家発電機、蓄電池システム、太陽光発電との組み合わせなど、用途や予算に応じて選択できます。特に生活用水を確保する井戸ポンプには、最低限の電力で稼働可能な省エネタイプの選択や、手動ポンプの併設も検討すべきです。非常用電源は定期的なメンテナンスも重要で、月1回程度の動作確認を推奨します。
 

浄化槽の災害対策と安全確保

 
浄化槽は地震に強い分散型の排水処理施設として評価されており、環境省の調査では震度6弱以上の地震でも被害を受ける浄化槽は数%程度と報告されています。しかし、液状化による浮上や台風による浸水など、特定の条件下では被害が発生する可能性があります。適切な設置と定期的な点検により、災害時でも安全に使用できるよう備えることが重要です。
 

液状化対策と適切な施工

 
浜松市南部の低地部では液状化の可能性があり、浄化槽の浮上を防ぐ対策が重要です。適切な掘削とバラス(砂利)の敷設、十分な転圧により地盤の安定化を図ります。また、重心を低くするため、浄化槽の形状選択も重要で、底部が広く上部が狭い形状が有利です。周囲の埋戻し材は適度に転圧し、浄化槽本体と一体となって地震時の力を受け止められるよう施工します。
 

対策項目 具体的方法 期待効果 施工時の注意点
液状化防止 バラス敷設、適正転圧 浮上防止 地盤調査に基づく施工
雨水流入防止 逆流防止弁設置 土砂流入・消毒剤流出防止 定期的な動作確認
機器保護 ブロワ高所設置 浸水による故障防止 メンテナンス性の確保
蓋の固定 ロック機構付き蓋 土砂流入防止、安全確保 常時ロック習慣の徹底

参照:国立環境研究所
 

災害時の使用可否判断

 
災害後の浄化槽使用にあたっては、環境省作成のチェックシートを活用した安全確認が重要です。漏電の確認、機器の損傷、汚水の漏れ、消毒装置の動作状況などを順次チェックし、異常がある場合は使用を控えて専門業者に相談します。特に震度6弱以上の地震や床上浸水が発生した場合は、目視での確認だけでなく、保守点検業者による詳細な点検を受けることを推奨します。
 

ポイント!

浄化槽は災害に強い設備とされていますが、適切な設置と定期的なメンテナンスが前提です。災害後は環境省のチェックシートを活用し、安全を確認してから使用しましょう。

 

住宅設備の定期点検と災害準備

 
災害に備えるためには、平時からの定期点検と適切なメンテナンスが欠かせません。給湯器、ポンプ、浄化槽それぞれに適した点検スケジュールを設定し、異常の早期発見と対応を心がけることが重要です。また、災害時の対応手順を事前に確認し、必要な工具や連絡先をまとめておくことで、迅速な復旧が可能になります。
 

設備別点検スケジュール

 
各住宅設備には適切な点検頻度があり、これを守ることで災害時の被害を最小限に抑えることができます。給湯器は年1回の専門業者による点検に加え、月1回程度の簡易点検を実施します。ポンプ設備は使用頻度に応じて点検間隔を調整し、特に井戸ポンプは渇水期前の点検が重要です。浄化槽は法定点検に加え、台風シーズン前後の確認を行うことで、災害時の安全性を高められます。
 

設備種類 点検頻度 主な点検項目 災害前に特に確認すべき点
給湯器 月1回+年1回専門点検 外観、配管、燃焼状態 固定状況、周辺の整理
ポンプ 3ヶ月〜6ヶ月に1回 運転状態、異音・振動 固定状況、非常電源
浄化槽 年4回+法定検査 水質、機器動作、消毒 蓋の固定、逆流防止弁
配管全般 年1回〜2回 漏水、腐食、支持状態 可撓継手、固定状況

参照:環境省浄化槽サイト
 

災害対応マニュアルの準備

 
災害時の迅速な対応のため、設備別の対応マニュアルを作成し、家族全員が内容を把握できるよう準備しておくことが重要です。マニュアルには、各設備の緊急停止方法、応急処置の手順、専門業者の連絡先、復旧の優先順位などを記載します。また、停電時の対応、水道断水時の対処法、ガス漏れ時の避難手順なども含めて、総合的な対応指針を用意することが推奨されます。定期的に内容を見直し、最新の情報に更新することも大切です。
 

浜松市の地域特性を考慮した対策

 
浜松市は地形や地質、気候の違いにより、地域ごとに異なる災害リスクを抱えています。沿岸部では津波と液状化、内陸部では地震と洪水、山間部では土砂災害と孤立のリスクがあります。それぞれの地域特性を踏まえた住宅設備対策を実施することで、より効果的な災害準備が可能になります。地域の防災計画や避難所の位置も確認し、総合的な災害対策を検討することが重要です。
 

地域別の重点対策

 
浜松市中央区の沿岸部では、津波と液状化対策が最重要項目です。住宅設備の高所設置や防水対策、浮上防止措置などを重点的に実施します。浜名区や天竜区の内陸部では、地震対策を中心に、強固な固定と配管の可撓継手設置に力を入れます。三方原台地では井戸ポンプの災害対策が特に重要で、非常用電源の確保や手動ポンプの併設を検討すべきです。各地域の地盤調査結果も参考に、適切な対策を選択することが大切です。
 

ポイント!

浜松市では地域により災害リスクが異なります。お住まいの地域のハザードマップを確認し、地域特性に応じた住宅設備対策を実施することが効果的です。

 

まとめ|計画的な災害対策で安心な住環境を

 
浜松市で予想される地震や台風などの自然災害に対し、住宅設備の適切な対策を実施することは、生活の安全性と継続性を確保する上で極めて重要です。給湯器の耐震固定、ポンプ設備の固定と非常電源対策、浄化槽の液状化・浸水対策など、各設備に応じた対策を計画的に実施することで、災害時の被害を最小限に抑えることができます。定期的な点検とメンテナンスを怠らず、地域の特性を考慮した対策を選択することが、安心して暮らせる住環境づくりの基本となります。株式会社ケイエム設備では、浜松市の地域特性を熟知した専門スタッフが、住宅設備の災害対策から日常のメンテナンスまで、総合的にサポートいたします。災害に強い住まいづくりのため、ぜひお気軽にご相談ください

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